設立への思いと
不登校児童・生徒の現状

 

不登校児童・生徒数の推移

不登校問題が顕在化してきたと言われるのが1975年。この年を境に不登校小学生・中学生の数は急激に増加しはじめ、2001年のピーク時には何と138,733人に達しています。
学校基本調査によれば、2010年度の不登校小学生の数は、22463人、中学生は97,428人でした。
1975年からの約35年間、不登校児童・生徒数は増減をくり繰り返していますが、2010年に関しては、前年よりも不登校中学生の数は減少し、小学生は増加しています。

小学校での不登校が増加傾向、
中学校はクラスに一人の割合で不登校

2010年度の小学生総数は6,993,300人で、前年よりも約7万人減少しているのに、不登校小学生は136人も増加しています。実に311人に1人の割合で存在しており、小学生からの不登校の伸びが顕著になってきていると言わざるを得ません。 
また、中学生総数も357万人と微減しているものの、実に37人に1人の割合で不登校中学生が存在し、クラスに一人は不登校の生徒がいる計算となります。

ちなみに学校基本調査上の不登校の定義は、年間30日以上欠席した児童生徒のうち、病気および経済的理由を除く児童生徒を不登校とされてます。 また、通常のクラスに登校できない保健室登校の児童生徒は含まれていません。

 

不登校高校生のうち約3人に一人は中途退学

また、2010年国公私立を含めた全国の不登校高校生の数は55,707人とされ、約60人に1人の割合で不登校高校生が存在している計算となります。
そして、その不登校高校生のうち、31.5%の生徒が高校を中途退学している厳しい現実も垣間見えます。

 

不登校問題が顕在化して以来、文部科学省主導で不登校問題の対応や施策をしてきましたが、2012年を迎えた今でも、正直なところ改善のきざしが見られません。

今後は、これまでの文部科学省や各行政機関、各教育委員会だけでなく、我々「プロローグ」のような地域に根ざした団体や組織も一体となって、地域ぐるみで対処していかなければ、対応できない深刻な状況に陥っていると言っても過言でなないでしょう。

 

新しい教育の場所(心の居場所)づくりを進めていきたい

現在、日本の教育問題の一つとして浮き彫りになっている既存の”学校”の枠におさまらない児童生徒が様々な理由によって不登校になり、引きこもり、そしてニートへ向かう状況があります。
子どもたちの将来において、また活力ある日本の未来を築いていくためには、”学校”という枠を超えた多様な面からのアプローチが必要とされ、社会全体として取り組み、解決を図っていかなければ現状の打破は困難という認識のもと、子どもたちには真の生きる力=人間力を身に付け、人生に生きがいを見出してほしいというテーマのもと、特定非営利活動法人を立ち上げ、皆が共に育み進んでいくコミュニティ、心の絆ある、活力に溢れた社会づくりに貢献しようとするものです。
これまでの日本の教育を懐古的にみるのではなく、人々の営みにより創り続け積み重ねられた教育のありようを見つめ直し、良かった部分を活かすことにより、家族と地域(コミュニティ)がもつ本来の教育力=共育力に学び、連動し、家庭・学校・地域が一体となり、皆が子どもを育てていく(共育)を実践していくことで、新しい教育の場所(心の居場所、0歳から100歳までの居場所)づくりを進めていきたいとプロローグは考えます。
そこで、活動の一つの軸として地域(コミュニティ)との連携を置き、児童生徒が異年齢、異世代の人々と交流することにより、「いのち」と「心」に触れ、絆を感じることを通じて、社会に具体的な価値(自助、自立)を生み、社会において必要とされてきた価値(相互扶助)を取り戻す事業と子育てに奔走し、孤立している親の悩みを受容し、共に考え、共に悩み、共に育んでいくための親同士のネットワーク作ります。

また、家族の心をつなぐ絆作りのファシリテーターとして導きを行っていく事業を継続的に行うため、共育ファシテーション「プロローグ」は立ち上がりました。

  【お問い合わせはこちらまで】  特定非営利活動法人 共育ファシリテーション「プロローグ」 担当:理事長 保田 隆  本部事務所:739-1732 広島県広島市安佐北区落合南1丁目10-9-901        TEL082‐843‐3072  FAX:082‐881‐0181